圃場地図作成支援ソフト ShapeMaker 紹介
概要
Overview of ShapeMaker
ShapeMaker画面例
ShapeMaker 動作画面例 (ビルド8924)
  • 圃場地図作成支援ソフト「ShapeMaker」は,地理座標付き背景図(ラスタ画像ファイル)を元に画面を見ながら圃場区画をトレースして,ESRI社が定義している「シェープ形式ファイル」(シェープファイル)を作成・出力するプログラムです。
  • 下の画面写真にあるように,まず背景となる画像ファイル(TIFF,JPEG,BITMAP形式のいずれか)を読み込んで表示し,その画面上で,圃場区画を表すポリゴン(写真の薄緑色で表示された多角形)を人力トレースしながら順次作成していきます。
  • 主な改版履歴は以下のとおり(2015年まで)
  • ビルド1013以降,既存シェープ分割用のツールボタンや,個別シェープ毎の属性入力ツールボタンが追加されています。
    また,属性フィールドの定義編集機能も改良され,フィールド名のみ変更も新たに可能となりました。
    また,以前のビルド0922より,マップ画面の印刷(プレビューを含む)機能・属性データのレポート出力機能(印刷を含む)
    なども追加されています。
    ビルド1210ではCADデータ(*.dgn, *.dxf, *.dwg)の読み込み→座標変換→シェープ保存がサポートされました。作業計
    画管理プログラムの背景図(ベクトル形式)として使用するCADデータの座標変換をしたり,ポリゴンデータをシェープポリ
    ゴンに変換して圃場図として利用できるようになります。
    また,CADデータを背景図として,圃場図(シェープ)を作成できます。
    ビルド1225ではシェープ座標が緯度・経度値で作成されている圃場図を平面直角座標に変換してシェープ保存できる
    ようになりました。
    ビルド1405ではシェープインデックスが破損した不正なシェープファイルの再構築機能が追加されました。シェープイン
    デックスが不正でも,シェープ本体と属性が正常であれば,シェープインデックスを修復します。
    ビルド2106~2117では,いくつかのバグが修正され,GPX形式→シェープ形式(十進度単位緯度経度値ポイントシェイ
    プ)変換機能が追加されています。
    ビルド2307ではGPX拡張書式を使用して,PFUManagerが出力する属性データを取り扱えるようになりました。
    ビルド2702では複数の背景イメージファイルを読み込み,重ね表示できるようになりました。
    ビルド2705では画像ファイルの編集(任意角度での回転)ができるようになりました。
    ビルド2712ではシェープ数と属性データ数が異なる状態(破損)になったシェープファイルをチェックし,正常な部分を別
    ファイルに保存し直す機能が追加されました。同時に,属性編集画面とマップ画面の連動選択機能が追加されています。
    ビルド3003ではGPX→シェープ変換機能が改修され,GPXファイル内のマルチトラックデータに対応しています(それまで
    は最初のトラックのみ,つまり1GPX・1トラックという想定だった)
    ビルド3604ではx64プラットフォーム上での動作が確認されました
    ビルド4423ではポイントシェープ,ラインシェープの作成・編集が可能になりました。
    ビルド5607では圃場区画(ポリゴン)の結合と頂点編集(追加,移動,削除)が可能になりました。
    ビルド5616では投影情報(.prjファイル)とEPSGコード情報(.epsgファイル)の生成が可能になりました(平面直角座標
    系の場合のみ)。
    ビルド5903では拡大縮小履歴表示が可能になりました。
    ビルド5927では背景シェープ参照(複写)作成が可能になりました。
    ビルド6524ではKML2.2(サブセット仕様)文書の入出力が可能になりました。
    ビルド7331では地図画面のマウスホイール拡大縮小表示,GPX1.0トラックデータのシェープ変換が可能になりました。
    ビルド7519ではポリゴン編集ウィンドウ画面の背景表示,複数ポリゴン操作が可能になりました。
    ビルド7912では既成シェープインポート時のPMS既定属性の取り扱いが修正されました。
    ビルド8825ではポリゴン編集機能やシェープ一部保存機能が改良されました。
    ビルド8924では編集プロジェクトに対応し,プロジェクトファイルの保存・読み込みが可能になりました。
主な機能・特徴・仕様
fPMS introduction template
  • ここでは,ShapeMakerの主な特徴・仕様などについて,以下に簡単に紹介します。詳細については,ダウンロードページから入手できるガイド(取説PDFファイル,2011年10月版)を参照してください。
    • 背景に表示された地形図や空中写真の画像を見ながら圃場区画をその外周頂点をポイントしながら指定して作成する。
    • 作成に要する時間は,操作の習熟度,圃場形状の複雑さ(外周頂点が何点あるか)に依存するので一概には言えないが,上記のような矩形に整備された圃場(頂点が4点)の場合,20秒/筆~3筆/分~180筆/時程度の圃場区画作成が可能(属性データを指定しない場合)
    • 作成された圃場区画図はESRI-Shape形式で出力されるため,市販のGISソフトやフリーソフトのESRI ArcExplorerなどでそのまま利用可能
    • 圃場区画(ポリゴン)のほかに,点(ポイント),線(ライン)のシェープファイルも作成可能(2次元座標に対応/3次元座標には対応していません)
    • 圃場区画(ポリゴン)の結合・分割,および形状変更(ポリゴン頂点の追加,移動,削除)が可能
    • 地理座標系としては平面直角座標系とUTM座標系に対応(他の座標系でも利用可)
    • 画像(ラスタデータ)ファイルの相互変換が可能(TIFF,JPEG,Bitmap,PNG,GIF)
    • GPSロガー出力の交換形式であるGPX形式をポイントシェープまたはラインシェープファイルに変換可能(GPX1.0/1.1の他,GPXX形式にも対応)
    • KML2.2準拠のポリゴン情報ファイル(KMLファイルのみ,KMZ非対応)の入出力が可能
    • .NET Framework 2.0以降を搭載したWindows PCで動作
    • ランタイムライセンスフリーのGISエンジン(ESRI社製 MapObjects LT 2.0)を使用しており,フリーソフトとして無償配布可能 → 農業生産現場での活用に期待
  • KML2.2サブセット仕様について

     ShapeMakerが対応しているKML2.2文書は以下のとおりです。詳細な書式(厳密な構造定義)についてはShapeMaker対応KML2.2サブセットスキーマ仕様でご確認ください。

    • KMLファイル(非圧縮)のみの対応(圧縮形式であるKMZには対応していません。KMZファイルの場合は任意のZIPツールでKMLファイルを取り出してください。)
    • ポリゴン情報(<Polygon>要素)のみに対応(1つの場合は<Document>要素下の<Placemark>要素内,複数の場合は<Document>要素下の<Folder>要素下の<Placemark>要素内)
    • スタイル指定は1つのみで,輪郭と塗りつぶしのみ指定(アイコンは指定しない)
    • 1区画(単一ポリゴン)のみのKML文書例はこちら
    • 複数区画(複数ポリゴン)のKML文書例はこちら

     ここで定義している書式と異なるKML2.2文書の入出力は保証されていません(エラーになって入出力できません)。

関連ソフトウェア
Related tool software
WldMaker画面例
地理座標作成(WldMaker)
  • 地理座標付きの背景図(ラスタ画像ファイル)を作成します。サポート画像形式は,TIFF,JPEG,Bitmap の3種類です。それぞれに対応したワールドファイル(ESRI社が定義しています)を出力します。このワールドファイルにより,対応する画像ファイルに地理座標が付与されます。
  • WldMakerは,新たにワールドファイルを作成する場合に使用します。また,簡単な画像編集機能として,トリミングやサイズ縮小,回転補正ができます。
WldMaker2画面例
地理座標作成(WldMaker2)
  • WldMaker2は,既存の地理座標付き背景図(ラスタ画像ファイル)またはシェープファイルがある場合に使用します。また,DXFファイルの読み込みにも対応しており,DXFファイル用ワールドファイル(*.wld)の作成または別途作成しているワールドファイルによるDXFの座標変換ができます。
Sima2Shp起動画面
SIMA→シェープ変換(Sima2Shp)
  • 測量業界での標準的なファイルフォーマットとなっている"SIMA"ファイル(「シーマ」と発音するようです)を変換して,圃場図用のシェープファイルを作成します。
  • 圃場図作成用ということで,SIMAの画地データの変換にのみ対応しています。他のデータは変換しません。具体的には,画地を表す'D'データ,その構成点を表す'B'データ,その座標値を表す'A'データの3種類を変換します。
  • また,ArcInfoジェネレイト形式(テキスト形式で座標情報を表す一形式)からシェープ形式への変換も可能です。この形式では,座標値が緯度・経度値(十進度単位)で保存されている場合に平面直角座標系への変換もできるようになっています。
DxfConv起動画面
DXF→シェープ変換(DxfConv)
  • CADデータの相互交換ファイルであるDXFからシェープ形式に変換します。DXF形式には,ポイント,ライン,ポリゴンなどが含まれますが,すべてラインシェープとしてシェープファイルに変換します(ポリゴンもポリラインに分割されます)。
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